太郎雑記

つれづれなるままに、よろずのことについて語ります

今から飲食店の経営にチャレンジしたい方へ③

そもそも決算書って何だろう? - 01.確定申告について

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前章では、脱サラ開業を目指す方に冷や水を浴びせるような投稿、「まずは決算書を読めるようになりなさい!」とエラそうに主張したわけですが、そもそも決算書とは何でしょうか。

このブログの読者にはサラリーマンだけでなく、学生の方や主婦の方もいらっしゃると思いますから、ここで簡単に説明したいと思います。

 

さて、事業を始めるにあたって、創業者は必ず最寄りの税務署に「開業届」を出さなければなりません。

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なぜ市役所ではなく税務署かと言いますと、一般的には誰がどこで何を開業しようと自由なのですが、税金だけは漏れなくしっかり納めて頂かないといけない。そこで国が義務として「私は事業を始めますので、ちゃんと申告しますね」を宣言する開業届の提出を創業者に求めているわけです。

これを出した方は、毎年3月15日まで(暦により多少前後します)に「確定申告」をしなければなりません。

2月頃にテレビを見ていると、芸能人やスポーツ選手が「確定申告を忘れずに」とPRするCMをよく見かけますよね。アレです。

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しかし、「確定申告」とは何かと問われれば、特に若い世代の多くの方はご存じないかもしれません。分かりやすく実例を挙げておきましょう。

サラリーマンやアルバイターをやっていると、給料日に「196,800円」とか「7745円」とか、すごく中途半端な金額を渡されると思います。

それは言うまでもなく、健康保険や失業保険、税金を引かれているからです。

ちなみに、その引き算作業をやっているのは会社の経理担当者。自分で計算することはまずありません。そのため、日本の給与所得者は納税意識が薄いと海外から指摘されることがあります。

ところが独立してしまうと、自分の税金の計算なんて誰もやってくれませんから、事業主自ら計算するか、経理担当者を雇うしかないのです。

 

 

 

ただし、会計は想像以上に手間がかかりますので、会計ソフトを利用したり、税理士に依頼するなんてことも普通に行われています。

そして、納税は毎月行う必要はなく、個人なら12月31日、法人なら所定の決算日に帳簿を締め、申告期限(個人3/15、法人は決算後2ケ月以内)までに申告書と決算書を税務署に提出します。これが、いわゆる確定申告です。

※なお、今回は個人事業主の開業をテーマとしておりますので、個人の申告書類・決算書について説明します。

 

㋐確定申告書B

青色申告決算書

今回注目してほしいのは㋑の青色申告決算書です。これこそ、私が初っ端から言い続けている決算書のことで、次章からこの「決算書」の初歩的な読み方について勉強していきたいと思います。