太郎雑記

つれづれなるままに、よろずのことについて語ります

今から飲食店の経営にチャレンジしたい方へ②

開業をする前に決算書を読みましょう

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前回お話ししました通り、今お勤めの会社への不満から退職し、新しい事業にチャレンジするのは絶対にやめてくださいね。

 

ほぼ80%失敗するからです。

 

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現状の殻を打ち破りたい気持ちはわかるのですが、サラリーマンの目線と経営者の目線は違います。特に、会社の決算書に一度も目を通したことがない、または中身を完全に理解していないような方は、なぜ自分の給料が安く抑えられたままなのか、おそらく自問したことさえないでしょうから、開業すべきではありません。

 

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おそらく、みなさん「エッ?」て感じでしょうね。

私が何を言っているのか分からない方も多いことでしょう。

 

そしてこう思われた方が多いはずです。

「決算書なんて現場に顔も出さない税理士が作っていて、ただ単に数字を並べ書きしただけ。大事なのは現場だよ。泥臭い営業と商品の中身がすべて。」

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な~んてことを思っていませんか?

確かにそれは「真理」です。

いくら見栄えが良くて、きっちり管理された決算書を作っていても、経営内容が赤字だったら何の意味もありません。

座って決算書を眺めていてもモノは売れませんから、工場で緻密に作業する人、外で必死に汗をかきながら営業する社員が絶対に絶対にエライのです。

 

じゃあ決算書なんて関係ないじゃないか。はよ開業させろ、という話になりますが、

「ちょっと待ってください」

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話は思いっきり飛躍しますが、ここで戦国時代のことを考えてみましょう。

織田信長武田信玄上杉謙信と言った群雄が割拠した時代。あれだけ激しい弱肉強食の世の中、果たして腕っぷしの強い者だけが生き残ることができたでしょうか?

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答えは否です。

勝者には軍師や参謀、そして有能な「会計係」が常に付いていました。いま金庫にどれくらいのお金があるのか、部下を食わせる兵糧は足りるのか、鉄砲は買えるのか、借金は返せるのか、次の年の年貢はどれくらいに設定すればよいのか。

そういうやり繰りを、会計係は常に把握し、主君に情報提供していました。そうした会計情報を最大限に生かし、天下に覇を唱えたのが織田信長であり、豊臣秀吉だったわけです。

 

これから百戦錬磨の経営者の先輩たちを敵に回し、海千山千のお客様方を相手に商売を始めようとしているあなた。

あなたが今、挑もうとしていることは、ずばり戦(いくさ)です。

 

KKD「経験(KEIKEN)、勘(KAN)、度胸(DOKYOU)」だけで戦地に飛び込むなんて、フル○ンで敵陣に斬り込むようなもの。それは犬死と言います。

ですから、まずはあなたが今お勤めの会社の決算書を手に入れ、経営情報を読み取ることから始めましょう。これは経営者になるための、無料でできるレッスンです。

 

会社財産が今いくらあって、そのうちすぐに使えるのはこれくらい。

年間の利益目標がこれくらいだから、給料は払える。しかし、賞与はどうかな。。。

設備投資が必要だ。あ、それなら銀行にも借りなくちゃいけない。

そしたら、商圏の拡大に力を入れないと収支が回らなくなる.....。

 

社長や役員は常にこういうことを考えています。考えていなければ、放漫経営、会社はつぶれます。そんな会社にはとっとと見切りをつけるべきですが。

 

とにかく、現在仕えている社長と同じ程度に決算書から「経営の今」を読み取ることができれば、あなたは経営者としてのスタートラインに立った、と言って良いでしょう。

 

それでは、次回は決算書の仕組みと経営への影響について採り上げてみます